コラム

愛され女子・深田恭子に学ぶ“ダメな女”の魅力

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愛され女子・深田恭子に学ぶ“ダメな女”の魅力

年齢を重ねるにつれて「かわいらしさが増している」と、ネットでも話題の深田恭子。2019年1月にスタートするTBS「初めて恋をした日に読む話」(火曜22時~)で、彼女は恋も仕事もしくじっている超鈍感なアラサー女子を演じることになった。本人のイメージとギャップを感じてしまうが、今までに演じてきた役柄を見直してみると、意外にも“ダメな女”を演じて好評を得ている。

今回はそんな深田の出演作品を振り返りつつ、彼女の“ダメな女”としての魅力を探っていきたい。

■右折ができない専業主婦

深田がダメダメな専業主婦になったのが、TBS「専業主婦探偵~私はシャドウ」(2011年)。夫を一途に支えてきた主婦・浅葱芹菜が、ある出来事をきっかけに探偵となり、本当の幸せや喜びを知っていく物語だ。

浅葱芹菜は運動能力が乏しく、機械音痴で、他人と比べたら劣っている部分が多い。しかしながら、暗くならずに明るい性格のため、思わず手を差し伸べたくなってしまう。

彼女らしい“ダメさ”が際立っていたのが、探偵事務所で働き始めた第2話でのこと。夫の秘密を知ろうと車を運転して尾行をするのだが、怖くて右折が出来ない。今までに右折が出来ない葛藤を描いたドラマは、おそらく無かったのではないだろうか!? 普通に考えれば「どんな教習所で習ったんだよ」と感じて冷めてしまいそうなものだが、それを突っ込ませないのが彼女ならでは。「深田ならそれもありえるか」と思わず許せてしまうのだ。

普段はドンくさい主婦だが、探偵としての捜査では教え込まれた技術を活かし、優れた能力を発揮する……。設定には少々違和感があるが、それをエンターテインメントとして成立させているのが、彼女の“コスプレ”だ。潜入捜査で様々な職業の衣装を身にまとうことで、見た目にリアリティをもたせることに成功。各職業ならではの仕草や動きなども研究していたのか、とても自然な演技を披露していた。作中では約20種類のコスプレを披露しているので、その姿にも注目しながら、彼女のかわいらしいダメさをチェックしていただきたい。

■職なし、金なし、彼氏なしの三十路女

TBS「ダメな私に恋してください」(2016年)でも、深田は独身女としてのダメさをいかんなく発揮している。「ダメ恋」と視聴者からよばれている本作品で彼女が演じたのは、職なし、金なし、彼氏なしの柴田ミチコ。しかも貢ぎ体質で三十路を迎えている。会社が倒産して仕事を失ってしまったのに、ついつい年下の男に貢いでしまうのだ。

それでも視聴者が彼女を見放さないのは、常に周りの人たちのために頑張っているから。深田自身もそれは感じているようで、番組の公式ページで以下のように語っている。

「一番良くないのは頑張らないことだと思うので、彼女なりに頑張ってみたけど、それでもダメだからつい周りが口出ししたくなってしまうんでしょうね」

同じ30代として、「これからどう生きていくのか」ということに共感するシーンも多かったという。変に笑わせようと狙いにいったりせず、真摯に演じることを心がけていたようだ。

作中では恋する黒沢歩(ディーン・フジオカ)に叱られるシーンが多いが、本人は「叱られるのはそんなにキライではないので、楽しんでいます」と余裕のコメント。健気にアプローチする姿が共感をよび、着用していた“ダサカワ”服は飛ぶように売れたらしい。女性から愛される飾らないかわいさも、彼女ならではの魅力といえるだろう。

■しくじり鈍感アラサー女子が“モテ期”に突入

「ダメ恋」に続いて、今度の「初めて恋をした日に読む話」でも、深田は人生がなにもかも上手くいかない、残念なしくじり鈍感アラサー女子・春見順子を演じている。

春見は東大受験、就職活動、婚活サイトで失敗を続けて32歳になり、「あの時こうしていたら、もっと頑張っていたら」と後悔し続けている三流予備校講師。そんな彼女の元にあらわれるのが、タイプの違う3人のイケメンだ。しかも、全員が春見に想いを寄せているという、モテまくりのラブストーリー。深田自身も番組公式ページで、「何とも贅沢なラッキーラブコメディ」とコメントしている。

深田がイケメンに囲まれて恋をするというのは、今までにない役どころのため、どんな演技が見られるのか期待が高まる。第一話の予告では、なぜか「愛」と書かれた兜をかぶってカラオケを歌っているシーンが。過去の出演作品と同様に衣装でも楽しめそうだ。

突飛な設定や難しい役柄を演じながらも、性別を問わずに多くの支持を集める深田恭子。その人気の秘密は、頑張っていながらも必死に見えない“マイペースさ”にあるのではないだろうか。おっとりとした口調や明るい雰囲気のおかげで、「かわいそう」と思われない適度な距離感を、視聴者との間に保っているように感じる。

モテまくりの女性をこれからどのように演じて、どれだけ女性の支持を集められるのか? 今後の深田の活躍に注目したい。

(文/平原健士(iPPON COMPANY GROUP)@H14)

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