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名探偵を日本人に大胆アレンジ!春のSPドラマはアガサ・クリスティー祭り

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名探偵を日本人に大胆アレンジ!春のSPドラマはアガサ・クリスティー祭り

(C)フジテレビ

20世紀に活躍したイギリスの推理作家アガサ・クリスティー。“ミステリーの女王”の異名をもつ彼女が発表した多くの作品は、世界中でベストセラーとなり、今でも根強いファンが多くいます。

彼女の作品にはさまざまな名キャラクターが登場し、今までに世界中で幾度となく映画化やドラマ化されてきました。この春にも各局でスペシャルドラマとして放送されることが決定し、話題となっています。時代も国も違う原作を、各局がそれぞれ大胆なアレンジでリメイクしている模様です。

今回は、原作の紹介を交えながら、ドラマの見どころについて紹介したいと思います。

■野村萬斎が名探偵ポアロに!三谷幸喜脚本「黒井戸殺し」

フジテレビ系では、4月14日にスペシャルドラマ「黒井戸殺し」を放送します。

原作はクリスティーの代表的なキャラクターの1人である名探偵エルキュール・ポアロシリーズの第3作目にあたる『アクロイド殺し』。イギリスの片田舎にある村で、名士アクロイドとその婚約者が相次いで亡くなる事件が発生します。解決の糸口が見いだせず捜査はあわや迷宮入りとなる中、探偵業から一線を引くために偶然同じ村で隠居生活を送っていたポアロが、謎の解明に動き出します。ポアロの隣人である医師・シェパードの手記という体裁で進んでいく本作は、前代未聞の斬新なトリックが結末に待っていたことで、発表当時に大論争を巻き起こしました。

ドラマでは昭和27年の日本に舞台を移しています。原作のポアロに当たる名探偵・勝呂武尊を野村萬斎が、相棒となる医師・柴平祐を大泉洋が扮し、事件の謎を解いていきます。2015年に放送された第一弾では、くせの強いキャラクターで視聴者にインパクトを残した勝呂ですが、本作ではどのような一面を見せてくれるのか注目が集まります。

脚本は映画やドラマなどで多数の人気作品を生み出してきた三谷幸喜が担当します。クリスティーファンを公言する三谷ですが、さまざまなところでオマージュをいれているようです。例えば、名士ロジャー・アクロイドのドラマでの役名は黒井戸禄助に、家政婦のエリザベス・ラッセルは来仙恒子に、アクロイドの姪であるフローラは花子に……と、役名を見るだけでも、さまざまな発見があるほど。手がける作品に個性的なキャラクターを多数登場させることで有名な三谷だけに、クリスティー作品をどのように調理していくのか目が離せませんね。

■ミス・マープルを天海祐希と沢村一樹のW主演で2夜連続放送!

テレビ朝日系では、「アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル」と題し、クリスティーのもう1つの代表キャラクターであるミス・マープルの2作品を、2夜連続で放送しました。ミス・マープルといえば、鋭い観察眼で事件の謎を解いていく老婦人として有名ですが、今作では性別も年齢も大胆に設定を変えて物語を展開しています。

3月24日の第一夜では、「パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~」が放送されました。原作『パディントン発4時50分』では、ミス・マープルの友人が列車の旅の最中、並走する別の列車での殺人事件を目撃したところから物語は始まります。しかし、警察に訴えても取り合ってもらえなかったことから、ミス・マープルは独自に事件の謎を追っていきます。

ドラマではミス・マープルの設定を、“危機管理のプロ”とよばれる華麗な経歴をもつ元敏腕女刑事・天乃瞳子にアレンジ。天海祐希が主演を務めました。海外作品でのミス・マープル役の吹き替えを担当していた草笛光子が、殺人事件を目撃する天乃の義母役を演じるなど、マープル作品ファンには必見の要素が満載でした。

続く25日には、「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」が放送されました。原作は1962年に発表され、エリザベス・テイラー主演で映画化もされた名作『鏡は横にひび割れて』。ミス・マープルの住む新興住宅地に引っ越ししてきた大女優が、新居でパーティーを開きますが、招待客が変死する事件が発生します。集った人たちの人間模様の裏に隠された謎を、ミス・マープルが追及していきます。

主演を務めたのは、昨年放送された第一弾も好評だった沢村一樹。老婦人であるマープルの設定を、ドラマでは警視庁捜査一課の変わり者警部・相国寺竜也(しょうこくじりゅうや)という男性キャラクターに大胆にアレンジしました。パーティーを主催する大女優・綵まど香(いろどりまどか)役に黒木瞳、彼女の因縁の仲である映画女優・朝風沙霧(あさかぜさぎり)役に財前直見、まど香の夫である映画監督・海堂粲(かいどうあきら)役に古谷一行と、事件の中心人物となる役どころに豪華キャストが顔を揃えています。謎解きはもちろんのこと、大御所俳優たちが織り成す人間模様にも注目の作品でした。

すでにトリックも知られている世界的名作をどのようにアレンジし、ドラマとして展開させていくのか? どのドラマも制作・役者陣の心意気を感じさせてくれること請け合いです。クリスティーファンであってもそうでなくても、ぜひ上質なサスペンスを楽しんでみてください。

(文/玉手葉子@H14)

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