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社会派ストーリーや京極夏彦・脚本を経て、最新作では現代社会の妖怪を描く「ゲゲゲの鬼太郎」の50年史

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社会派ストーリーや京極夏彦・脚本を経て、最新作では現代社会の妖怪を描く「ゲゲゲの鬼太郎」の50年史

2018年1月にアニメ化50周年を迎えた「ゲゲゲの鬼太郎」。妖怪漫画の草分け的存在である水木しげるの漫画『墓場鬼太郎』を原作にした本作は、これまでに5度に渡ってテレビで放映されてきました。そして、最新シーズンとなる第6期が、フジテレビ系にて4月1日より放送されます。

あらゆる年代の子どもたちから支持されてきた鬼太郎ですが、それぞれのシーズンには放映当時の時代背景が反映されたさまざまな特徴があります。そこで、今回は「ゲゲゲの鬼太郎」のこれまでの歴史を振り返るとともに、最新シーズンの見どころを紹介していきたいと思います。

■第1~2期…異色のヒーローが誕生

「ゲゲゲの鬼太郎」がテレビに初めて登場したのは1968年。まだモノクロ放送でのスタートでした。原作はダークホラー色の強い作品でしたが、アニメではゆうれい族の最後の生き残りである鬼太郎が人間を脅かす妖怪と戦う構成にしたことで、当時の子どもたちから絶大な人気を集めました。鬼太郎の声は、「ドラゴンボール」シリーズの孫悟空役などで有名な野沢雅子が務め、1年近くレギュラー放送されました。

1期の放送から2年後となる1971年には、続編となる2期がカラー放送でスタートします。猫娘が鬼太郎ファミリーの仲間入りをした今作では、住処である田を奪われて怒りくるう泥の妖怪が登場するなど、高度経済成長を背景にした環境破壊や公害、サラリーマン社会がもたらした問題などをテーマに取り扱っていました。

■第3~4期…新解釈から原点回帰へ

第3期が始まったのは、バブル景気を目前に控えた1985年。鬼太郎役はアンパンマンでお馴染みの戸田恵子にバトンタッチし、人間排斥を目論むぬらりひょん一派との戦いを展開していきます。鬼太郎を慕う人間の少女・天童ユメコが登場するなど、新解釈により愛と希望に満ちたストーリー展開となっていました。吉幾三が担当した、ロックチューンにアレンジされたオープニングソングを覚えている人も多いのではないでしょうか?

原点回帰を目標に掲げた1996年開始の4期では、妖怪たちのデザインを原作に忠実に再現するなど、ヒーロー色の強かった前期と比べて妖怪アニメらしい雰囲気を醸し出します。水木作品に強い影響を受けている直木賞作家・京極夏彦が脚本を担当するなど、オリジナルストーリーにも力を入れていました。鬼太郎の声は、連続テレビ小説「マッサン」のナレーションなどで活躍する松岡洋子が務めています。

■第5~6期…新世紀に蘇る妖怪たち

2007年に放送された第5期では、「名探偵コナン」をはじめとした様々なアニメで活躍する高山みなみが鬼太郎役を担当。人間以上に人間味のある個性的な妖怪が数多く登場し、妖怪横丁に住む妖怪や、日本を守るために鬼太郎たちとともに戦う妖怪四十七士の活躍が人気を集めました。しかしながら不気味さや恐怖も健在で、楽しいだけでは終わらせない鬼太郎シリーズならではの魅力が詰まった作品となっています。

そして、今年の4月に始まる第6期では、科学が進み情報化社会となった現代に妖怪たちが蘇ります。鬼太郎役は「ルパン三世」で三代目峰不二子役を務める沢城みゆきが、目玉おやじ役は1~2期で鬼太郎を演じた野沢雅子が務めるなど、豪華声優陣がラインナップしています。猫娘がハイヒールを履きこなす8頭身の美女になっていたり、スマートフォンを操作してSNSに興じるシーンがあったりするなど、現代の世相をふんだんに取り入れている模様です。

いつの時代も妖怪たちの行動を通じて、自然や未知なるものへの畏怖と尊敬の念を持つことの大切さを教えてくれた鬼太郎。新シーズンでは、私たちをどのような妖怪の世界へ誘ってくれるのか、ぜひ期待したいですね。

(文/玉手葉子@H14)

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