コラム

2019年「ブス」ドラマ再び!? 時代が求めるブス像とは

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2019年「ブス」ドラマ再び!? 時代が求めるブス像とは

冬ドラマ「人生が楽しくなる幸せの法則」(読売テレビ制作、日本テレビ系)が1月10日よりスタート。お笑いコンビ・相席スタートの山﨑ケイによるエッセイ「ちょうどいいブスのススメ」を原作とする本作で、どのような「ブス像」が描かれるのかに注目が集まっている。

「ブス」がテーマの作品は、賛否両論ありながらこれまでに多く作られ、またヒットしてきたことからも、視聴者の関心を引くテーマであるのは間違いない。

「ブス」というテーマはなぜ、こんなにも人々から求められるのか。

■主演は夏菜!「ブス」は見た目のことじゃない!?


「ブス」と一口に言っても、そのあり方は多種多様のようだ。同作に登場するのは、さまざまな理由で生きづらさを抱える女子たち。

美人でもなく、ブスでもない中途半端な位置にいる“自己表現下手くそ女子”の主人公・彩香(夏菜)、生真面目すぎる“融通の利かない女子”の里琴(高橋メアリージュン)、自分に甘く他者に厳しい“開き直り女子”の佳恵(小林きな子)。

現状に不満を抱えて生きる3人が“ちょうどいいブスの神様”(山﨑ケイ)に手ほどきを受け、次第に成長してゆく姿には、同じようにモヤモヤを抱えて必死に現代の荒波を生きている視聴者も、思わずエールを送ってしまいたくなるかもしれない。

■過去に放送された「ブス」がテーマのドラマ


過去には、「ブスの瞳に恋してる」(2006年・関西テレビ制作、フジテレビ系)、「ブスと野獣」(2015年・フジテレビ系)など過激なタイトルのドラマも放送され、大きな反響を呼んだ。

放送作家・鈴木おさむによる同名エッセイを原作とする「ブスの瞳に恋してる」は、鈴木とその妻でお笑いトリオ・森三中の大島美幸の出会いから結婚までを描いた、実話を元にしたフィクションドラマだ。

売れっ子放送作家で美人の彼女もいる主人公・おさむ(稲垣吾郎)は、ひょんなことから美幸(森三中・村上知子)に一目ぼれする。本作で話題となったのは、“ヒロイン=美人”の図式を打ち破った斬新な設定。そして、そのヒロイン・美幸のとびきり明るくキュートなキャラクターであった。

「ブスと野獣」は、若手バイプレーヤーとして人気の俳優・矢本悠馬とお笑いコンビ・おかずクラブのゆいPがダブル主演を務めたラブコメディー。ブサイクで恋愛未経験だがとびきりの面食いである大学生・健太(矢本)と、野獣と呼ばれる大学生・幸恵(ゆいP)の2人が、それぞれ想いを寄せる美男、美女と付き合うべく奮闘する。

しかし最終的には、ふたりが互いへの恋心を自覚し大団円。「容姿に関係なく人は幸せになれる」とのメッセージは、ドラマウォッチャーたちの大きな共感を呼ぶものであった。

「ブス」役の主人公たちはみな明るく、作品自体もポジティブなメッセージ性をはらんだ良作が多い。「ブス」がテーマのドラマが人気を呼んだのは、他にはない新鮮さという理由ももちろんあるだろう。

しかし加えて、視聴者が「ブス」役たちに各々が抱えるコンプレックスを投影していたことも、人気の秘密のように思われる。一般的にネガティブなイメージがつきまとうようなコンプレックスを抱えていても、最終的に幸せをつかむ「ブス」役たちの姿に、視聴者は勇気付けられ反響を呼んでいるのかもしれない。

「人生が楽しくなる幸せの法則」も、コンプレックスを抱える視聴者が前向きな気持ちになれるドラマであることを期待したい。

(文/河村綾香)

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