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冬彦さんより"10倍怖い”キャラ爆誕! 佐野史郎が限界に挑む!

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冬彦さんより

ドラマ「限界団地」(フジテレビ系)での、佐野史郎の怪演が話題だ。本作はかつて「夢のニュータウン」と呼ばれた団地を舞台に、佐野演じる老人・寺内誠司が孫娘への異常な愛情から、不可解な出来事を次々と引き起こす恐怖の心理サスペンス。

5月29日に行われた制作発表会見には、主演の佐野史郎足立梨花迫田孝也山崎樹範が登壇。63歳にして連続ドラマ初主演となる佐野は「朝から晩までずっと撮影しています。うれしい悲鳴ですね」と心境を明かした。

■ 「冬彦さんブーム」でその年の最高視聴率をマーク


佐野のイメージといえば、真っ先に浮かぶのはドラマ「ずっとあなたが好きだった」(1992年、TBS系)で演じた「冬彦さん」ことマザコンの桂田冬彦役だ。同年の流行語大賞にノミネートされるなど一大ブームを巻き起こしたこのドラマにおける佐野の演技は、「主役を食っている」と言われるほど注目を集め、初回でわずか13%だった視聴率は、回を重ねるごとに上がっていき、最終回では34.1%と、その年の最高視聴率をマークするほどに。

■ 母親役の野際陽子のアドリブからマザコン設定に


ドラマの基本設定は、賀来千香子演じるヒロインが、昔の恋人と偶然再会して愛が再燃する、というストーリー。簡単に言えば、不倫ドラマだったのだ。

佐野は、賀来と見合い結婚するエリートサラリーマン役で、もともとは単なる脇役でここまで過剰なマザコン設定ではなかったという。ところが、ドラマ前半で冬彦が路上で自転車を倒して転んでしまうシーンで、母親役の野際陽子が出血した佐野の指を咥えて止血したことから、一気に話題に。じつはこの演技、野際のアドリブだったことを同ドラマの貴島プロデューサーが後に明かしている。そして、そこからマザコン設定が加速していったのだ。

■ インパクトありすぎる演技で石を投げられたことも


下唇を突き出して「うぅぅぅ~」と唸って独特の怒りを表現するシーンや、なぜか部屋の中でおもちゃの木馬に乗って真顔で話すシーン等、今見ても相当インパクトのある演技を連発した佐野。一気に冬彦が主役級のドラマに。ついには、母親に迫りキスまでしてしまったほどだから、視聴率がグングン上がって行ったのは“何が来るかわからない”佐野の演技への期待が大きかったからかもしれない。

佐野は、これまで様々なインタビューで同作について語っており、当時は冬彦のマザコンキャラが大ブレイクしてしまったおかげで、子供から石を投げつけられたり、電車に乗れば老人に睨みつけられたりしていたことを告白している。

■ あれから26年、佐野の狂気の演技に期待


新作ドラマ「限界団地」では、隣人に近づくために孫娘と共に団地に引っ越してきた初老の男役。男が引っ越してきてから起こる、不審な連続孤独死や住人を襲う不幸。穏やかな笑顔を見せながらも不気味な存在感を発揮する佐野は、かつて母親が冬彦に愛情を注いだように、孫娘に異常なほどに愛情を注ぎ、孫娘のために昔のような住民同士が楽しく暮らせる団地作りへと執着する「最狂のおじいちゃん」を熱演している。

「冬彦さんブーム」から26年。今度は脇役ではなく堂々主演として、冬彦さん以上の狂気の演技を見せている佐野に今後も目を離せない。

(文/ゆきかたとも)

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