TV番組情報をコラムとしてお届け!dmenuTV

コラム

ディーン・フジオカ『モンテ・クリスト伯』は今期一番の文学性

  • twitterTwitter
    でシェア
  • twitterFacebook
    でシェア
  • LINEで送るLINE
    でシェア

ディーン・フジオカ『モンテ・クリスト伯』は今期一番の文学性

復讐劇の古典を現代版にリメイクした『モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-』。
ディーン・フジオカの狂演が視聴者を魅了し、満足度や次回見たい指数は今期トップクラスとなっている。ところが視聴率は振るわず、今期最低クラスに甘んじている。
量的評価と質的評価がここまで乖離したドラマは珍しい。

■量的評価と質的評価

今クールGP帯(夜7~11時)民放ドラマ14本を視聴率で比べると、今のところテレビ朝日の『特捜9』『警視庁・捜査一課長』『未解決の女』が4位以内に並んでいる。
ところがデータニュース社「テレビウォッチャー」の満足度で見ると、3本ともドラマの平均程度で、視聴率ほどは支持されていない。

いっぽう視聴率も満足度も高いのはTBS『ブラックペアン』。
TBS日曜劇場という最も勢いのあるドラマ枠ということもあり、総合的には最も評価されているドラマとなっている。

こうした状況にあり、『モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-』への評価は極めて興味深い。
初回から第7話までの視聴率は、平均で5.9%しかない。今期最低クラスだ。
ところが満足度は、平均3.80でトップクラス。次回見たい指数も、平均143はやはりトップクラスだ。量的評価と質的評価が極端に乖離したドラマとなった。

■最大の要因

最大の要因は、初回と第2話の作りにある。
2003年春、漁船の遭難から生還した暖(ディーン・フジオカ)は、婚約者・すみれ(山本美月)との結婚式の最中に突然逮捕されてしまった。そして異国の監獄で、残忍な拷問を受け続けた。
8年後の2011年、同じ囚人のファリア真海(田中泯)と獄中で出会い、テロリストの支援をしていた投資家・入間貞吉(伊武雅刀)の身代わりにされたこと、自分を捕まえた刑事が貞吉の息子・入間公平(高橋克典)であることを知らされる。
2017年春、ファリアの死後に暖は、脱獄し故郷に帰り着く。旧知の仲である南条幸男(大倉忠義)と神楽清(新井浩文)も、自分を警察に売った挙句に大切なものを奪い去ったことを知る。
ここから暖の華麗な復讐が始まる。

原作「モンテ・クリスト伯」の流れに沿った重厚な作りだったが、一部の視聴者には見るに堪えない出来だったようだ。途中で見るのを止めたり、低い評価をした人が続出した。

「途中で見るのが辛くなった」女41歳(初回・満足度3・次回たぶん見ない)
「かなり微妙な内容。とても面白いとは言えない」男42歳(初回・満足度1・たぶん見ない)
「キャストいいのに残念なドラマ」女65歳(初回・満足度1・たぶん見ない)
「恐い。恐ろしい。目を、背けたくなる。悲惨。辛い」女55歳(第2話・満足度4・見るかも知れない)
「脱獄するまでの過程が酷すぎ」女39歳(第2話・満足度2・絶対見る)
「夢に出てきそうなくらい衝撃的な話」女31歳(第2話・満足度4・絶対見る)

■最終章へ

こうした序盤に対して、視聴者の評価は厳しかった。視聴率は5%台。満足度も次回見たい指数も低迷した。ところが回が進むにつれ、質的評価は劇的に高くなる。ディーン・フジオカの人気と演技、そして物語の面白さが、高い評価を勝ち取っていったのである。ただし序盤5%台で低迷した視聴率は、残念ながら劇的な改善を果たせなかった。

それでも物語は最終章に入り、いよいよ目が離せなくなっている。
主人公・真海の復讐は予定通り南条家を崩壊させ、幸男(大倉忠義)は自殺する。娘・明日花(鎌田英怜奈)やすみれ(山本美月)の存在が大きな意味を持ち始める。
自分の中にある揺れにぼうぜんとする真海は、守尾信一朗(高杉真宙)の交際相手が入間未蘭(岸井ゆきの)と知り、さらに複雑になる。
その頃、未蘭は父の入間公平(高橋克典)に信一朗と会ってくれと頼んでいたが、入間は頑なに拒絶。入間の妻・瑛理奈(山口紗弥加)は未蘭の殺害計画を練っていたが、それを知る祖父・吉(伊武雅刀)は必死に未蘭に危険を伝えようとするが、会話用のタッチパッドが瑛理奈に操作されていたため、果たせずにいた。
入間は神楽清(新井浩文)から、幸男の自殺と寺角類(渋川清彦)殺害が真海の仕業だと聞かされる。さらに神楽と入間もターゲットになっていることを知る。
いよいよ復讐劇はクライマックスへ・・・。

文・次世代メディア研究所http://jisedai-media.main.jp/

『モンテ・クリスト伯』フジテレビ 毎週木曜よる10時~
https://www.fujitv.co.jp/MONTE-CRISTO/


関連記事