コラム

“柴犬ファースト”な公園ダベリ劇「柴公園」とは?

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“柴犬ファースト”な公園ダベリ劇「柴公園」とは?

(C)2019「柴公園」製作委員会

愛くるしさで大人気の柴犬たちと、おっさん3人のまったり&ほっこりな魅力に満ちた動物ドラマ「柴公園」(テレビ神奈川、テレビ埼玉、TOKYO MX、千葉テレビ放送、サンテレビジョン、KBS京都、BS12 トゥエルビ ほか)が、癒されると評判になっています。

「柴犬の飼い主に悪人はいない」と信じるおっさんたちと、彼らを温かく見守る柴犬が織りなす、新感覚の公園ダベリ・エンターテインメントとは!? “おっさん”“柴犬”“公園”“ダベリ”がキーワードとなるドラマ「柴公園」の、ちょっと不思議な魅力を探ってみましょう。

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■W主演の犬&猫に癒される動物ドラマシリーズ

「イヌゴエ」「ネコナデ」「幼獣マメシバ」「マメシバ一郎」「犬飼さんちの犬」「ねこタクシー」「ねこばん」「猫侍」。これらはいずれも、テレビ埼玉・テレビ神奈川・サンテレビジョンなどの地方局ネットワークで製作・放送された“動物ドラマシリーズ”。新作オンエアを待つ固定ファンも多い、人気シリーズです。

各作品には必ず犬か猫が登場し、基本は人間+犬or猫のW主演。人間側の主役には、綾野剛(「イヌゴエ」)、故・大杉漣(「ネコナデ」)、佐藤二朗(「マメシバ」シリーズ)、カンニング竹山(「ねこタクシー」)、伊武雅刀(「ねこばん」)、小日向文世(「犬飼さんちの犬」)、北村一輝(「猫侍」)など、個性派俳優が肩を並べます。

シリーズの共通点は、冴えない主人公が犬や猫とともに生き方を見つめ直し、少しだけ前向きな人生を歩み始めること。動物たちに癒されながら、いつしか主人公に共感し、少しだけ幸せ気分を味わえる作品なのです。

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もちろん、犬や猫は何も語りません。前向きさや幸福感も、少しだけ。動物と人間の絆に涙する、感動劇なわけでもありません。過剰な装飾やお節介、わざとらしく出来すぎな設定などの多い昨今のドラマを見慣れた目には、物足りなく見えるかもしれません。

でも、それで良いのです。

どう感じようが、視聴者の自由。「ニヤッ」と笑みを浮かべ、「フッ」とため息をつき、ときには「ハァ?」と呆れ、「そうそう」と納得する。そこに重苦しさや説教くささはなく、強制や強要もされない。気負わず物語に入り込める世界観は、W主演の“もう一人”、無言で見つめる動物たちの癒しのおかげなのかもしれません。

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■おっさん+柴犬が従来比3倍にパワーアップ!?

動物ドラマシリーズの最新作「柴公園」でも、作風はブレません。

しかも“おっさん+動物”の基本コンセプトがパワーアップし、シリーズ初となる“複数のおっさん”に!(苦笑) 柴犬3匹+αの豪華キャストも初! なのです。

渋川清彦、大西信満、ドロンズ石本が演じるおっさん3人は、考え方や性格はバラバラでも、「お互いに柴犬好きだから」と信じ合う犬仲間。散歩先の公園のベンチで日課となった、ゆるくてシュールなダベリ劇から様々な出来事に遭遇します。

それは事件でもない、フツーの出来事。でも、なぜか心の片隅に引っかかる。淡々とナチュラルな日々に、散りばめられた深いメッセージとは……。

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「人間は地球上で唯一、現在を生きない、過去や未来にクヨクヨする生物。」(4話より)

「いいことも悪いことも、楽しいことも悲しいことも、人は本能で何かを覚えようとする。」(6話より)

スマホを落としたり、懐かしい歌が思い出せなかったり、いきなり英会話レッスンを始めてみたり。当たり前の日常が彼らに何かを気づかせ、少しずつ成長させていきます。

何かといえば「犬って謎ですよねー」と口にする3人ですが、犬たちからすれば、「人間って謎だわ……」なのかもしれませんね。

■おっさんと柴犬たちが奏でる“ワンサンブル”

主役のおっさん3人に加えて、マドンナ的なポジションの桜井ユキや、小倉一郎、螢雪次朗、山下真司など、曲者揃いな役者陣が脇を固める「柴公園」。物語終盤には、謎のキーパーソンとしてBOYS AND MENリーダー・水野勝も出演します。

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山下真司が「疲れている人がいない。イライラしている人がいない。作品の雰囲気そのままに、ほっこりした感じの現場なんですよ。その雰囲気が、画面から伝わるのでは」と語る撮影風景は、出演者が柴犬にメロメロだったというエピソードからも頷けます。プロの役者でもある彼ら(柴犬たち)からすれば、まさに「してやったり」?

また、「幼獣マメシバ」「マメシバ一郎」の主演で、シリーズのファンから“元祖・柴連れ俳優”と呼ばれる佐藤二朗がゲスト出演していることも話題に。「柴公園」のアピールポイントである“何も起こらない衝撃”“クスッと笑えてクセになる壮大な無駄話”は、彼の芸風とも相通じ、本作でもハマリ役です。

ドロンズ石本が「ただただ癒されて、ただただほのぼのして、ほっこりする番組を楽しんでください」と話すTVドラマ全10話に続き、6月には劇場版も公開予定の「柴公園」。おっさんと柴犬たちが奏でる“ワンサンブル”は、いっそう深みを増してくれそうです。

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(文/藤井淳@アドバンスワークス)

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