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エスムラルダ、“ゲイものかぁ”なんて思わず観てほしい『弟の夫』

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エスムラルダ、“ゲイものかぁ”なんて思わず観てほしい『弟の夫』

みなさん、こんにちは。アタシの名はエスムラルダ。新宿二丁目を中心に活動している、テレビドラマが大好きなドラァグクイーンだよ!

さて、このところ、セクシュアルマイノリティを扱ったテレビドラマが花盛り。1月にNHKのドラマ10で放送された、MtFのレズビアン(身体は男性、性自認は女性、のトランスジェンダーで、かつ女性を愛する人)を主人公にした『女性的生活』。女装するわけでもなくオネエ言葉を使うわけでもない「普通」のゲイカップルが、メイン4家族中の「一家族」として登場する『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系、毎週木曜22時)。一足先に最終回を迎えたけど、『明日の君がもっと好き』(テレビ朝日系 ※1992年、ゴールデンタイムの民放ドラマでおそらく初めて、ゲイを主役級の登場人物に据え、話題を集めた伝説の作品『同窓会』の井沢満先生脚本)にも、セクシュアリティに悩むキャラクターが登場。観ていない人はぜひ、TVer(ティーバー)などでチェックして!

そして、今回ご紹介する『弟の夫』(NHKBSプレミアム、毎週日曜22時)も、その一つ。これは、長らくゲイ漫画界を牽引してきた田亀源五郎先生が、初めて一般青年誌(「月刊アクション」)に連載した漫画をドラマ化したもの。アタシ、連載開始当初に田亀先生に取材をさせていただいたことがあって、先生がどんな思いを込めてこの作品を描かれたかを伺っていたので、漫画が話題になったり、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したり、「ドラマ化決定」の報を聞いたりしたときは、本当に嬉しかったわ……。

ちなみに『弟の夫」の大まかなあらすじは、

妻・夏樹の浮気が原因で離婚し、男手一つで小学生の娘・夏菜を育てている弥一の元に、カナダからマイクという男性がやってくる。マイクは、カナダで亡くなった弥一の双子の弟・涼二が同性婚をしていた相手だった。突然現れた「弟の夫」にどう接したらよいかわからず、最初のうちは戸惑う弥一。しかし三人で三週間、共に生活をするうちに、少しずつマイクへの理解を深め、涼二に対して抱いていた、複雑な思いが解きほぐされていく。

というもの。特にドラマチックな出来事が起こるわけではないんだけど、弥一親子、夏菜の友だち、近所に住むゲイの少年、涼二のかつての友人らとマイクとの交流や、冒頭ではマイクや涼二に対し、複雑な思いを抱いていた弥一の心の変化、人々のゲイに対する偏見や、ゲイが抱える問題や孤独感などが丁寧に描かれていて、心を打たれたり、考えさせられたりするポイントが盛りだくさんなの。

そんなわけで、原作自体、紛うことなき名作なんだけど、ドラマ版の完成度の高さがまた、素晴らしい! まるで映画のような映像の質感と美しさ、オリジナルの要素を入れつつ、原作への愛情とリスペクトが伝わってくる脚本と演出(原作からの足し算と引き算のバランスが絶妙!)、そしてキャスティング。マイク役の把瑠都さんの誠実な演技、夏菜役の根本真陽ちゃんのかわいらしさももちろん素敵なんだけど、今回、アタシがもっとも心惹かれたのが、弥一役の佐藤隆太さん。ちょっとした表情や、一つひとつのセリフの言い方がすごく良くて、すでに何度も泣かされたわ……。佐藤さん、以前『クレオパトラな女たち』というドラマで、ゲイの友人(綾野剛)に思いを寄せられるノンケ(異性愛者)男子を演じていたときも魅力的だったし、ゲイが出てくるドラマと相性がいいのかも?

もしかしたらみなさんの中には、「ゲイものかあ」と思う人がいるかもしれないけど、「家族とはなにか」「愛とはなにか」という普遍的なテーマが根底に流れているので、誰にとっても共感できたり、考えさせられたりする部分が、きっとあるはず。3月18日には最終回を迎えてしまうけど、再放送や地上波での放送もあると思うので(勝手な推測)、ぜひ観てみてちょうだい!

(文・エスムラルダ)

【合わせて読む】

『弟の夫』主演・佐藤隆太、ゆっくり丁寧に共同作業ができた

提供元:テレビドガッチ

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