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所ジョージVS明石家さんま~長寿番組の秘密に迫る!~

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所ジョージVS明石家さんま~長寿番組の秘密に迫る!~

所ジョージが司会を務める番組には長寿番組が多い。
『所さんの目がテン!』(日テレ)、『世界まる見え!テレビ特捜部』(日テレ)は25年、『笑ってコラえて!』(日テレ)は20年、『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!』(テレ東)は10年の歴史を持つ。これほど長寿番組を多く抱える司会者は他にいない。

ただ、この実績の割に、所さん自身の人気は高くない。
オリコンが2009年より調査している「人気司会者ランキング」では、7年連続でトップ10圏外だった。8年目の2016年に、ようやく第8位にランクインした程度である。

この年のランキング第1位は明石家さんま
『踊る!さんま御殿!!』や『ホンマでっか!?TV』などでの司会ぶりが評価されている。
さんまはサッカーで例えるならば“名ストライカー”だ。一人でドリブルからシュートまでこなす。時には素晴らしいアシストもするし、他の人が打ち損じたシュートを押し込むことも得意だ。

同様に所さんを例えるなら、“ゴールキーパー”だろう。
さんまのように自ら率先して笑いを取りにいくことはしないが、独特のリラックスした雰囲気で、決して“失点”しない安定感が視聴者に好印象を与えている。

さんまの番組が面白くなるかどうかは、ストライカーである「さんま」の出来次第だが、所さんの番組で得点を取るのは「番組スタッフ」だ。作る企画が面白いからこそ、番組が長続きしている。

5日(火)に放送された『所さんのニッポンの出番』(TBS:19:00~)では、まさにその「企画力」に唸らされた。

本番組は、ニッポンの誇りや底力を様々な角度から検証し、改めてニッポンのことをもっと知ろうという趣旨。
この日は、「ご当地カレー」をテーマとした企画が主だった。

紹介されたカレーは、苫小牧(北海道)の「ホッキ貝カレー」、淡路島の「新たまねぎカレー」、博多の「とんこつカレー」、郡上(岐阜)の「奥美濃カレー」の4種。
これらのVTRで感心した点が3つあった。

まず1つ目は、ロケのリポーターに外国人、つまり素人を用いている点だ。「ニッポンを知ろう」という番組の趣旨に合致しているだけでなく、リポーターの力量に依存せずとも面白いVTRを作るんだ、というスタッフの姿勢を感じた。

2つ目は、それぞれのカレーに対する情報がとても豊富だった点だ。
リポーターがカレー屋に訪問してその感想を述べるだけの番組が多い中で、そのおいしさの秘密をきちんと取材している点はとても好感が持てた。
苫小牧では9センチ以上のホッキ貝しか水揚げしない(他の地域では7.5センチ)という情報や、新たまねぎが生でも辛くない秘密など、プロの目から見ても「へぇ」と唸るような知識が満載だった。

3つ目は、余分な情報を削ぎ落としている点だ。
具体的に言うと、カレー屋の店名について、ナレーターが紹介しなかった点が衝撃だった。一般的な番組では、取り上げたカレーについては、お店の宣伝の意味も込めて店名を大きく紹介するものだが、視聴者の立場からいえば、ご当地カレーについて具体的な店名はさほど興味がない。番組スタッフはきっちりそのニーズを汲み取り、店名は画面左下に小さくテロップ表示するに留めていた。

必要な情報は十分に取り入れる代わりに、いらない情報はカットする。ここまで繊細な食レポのVTRは類を見ない。これは所さんの番組だからこそではないだろうか。「ストライカーは自分だ」とスタッフが強く意識しているからこそ、これほど質が高い映像が出来上がるのだと思う。

現在、日テレは視聴率が好調だ。
好調の要因は「企画力」と言われているが、奇しくも、所さんが司会を務める、20年以上の長寿3番組(以下※)はすべて日テレである。
※『所さんの目がテン!』、『世界まる見え!テレビ特捜部』、『笑ってこらえて!』

所さんの番組がスタッフの企画力を育てたとするならば、日テレの現在の好調は、所さんのおかげと言ってもいいのかもしれない。

(一般社団法人日本味覚協会 代表 水野考貴)
著者ブログ:『味覚ステーション~世界一面白く食品・栄養・味覚を学べるサイト』

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